熱中症について
- 2020.06.30
梅雨に入り、蒸し蒸しとした暑い日が続くようになりました。この季節、特に注意したいのが熱中症と食中毒ですが、今回は熱中症について皆さんに知っていただきたいことをお話します。
「熱中症」はなぜ起こるのでしょうか
人間の体は、体温が上がってくると皮膚の血管を開いたり、汗をかいたりすることで体温を調節しています。この「汗をかく」ことが体温調節にとって極めて重要で、汗が蒸発する時に熱を奪っていくことを利用して、体温を一定に保っています。しかし、酷暑の中で十分な水分を摂らずに運動したり、湿度が75%を超えるような蒸し暑い日で、汗が蒸発しにくい状況では、体温の調節がうまくいかなくなり、体の中に熱がこもりすぎた状態となり、様々な症状をきたします。これが熱中症です。
「熱中症」の症状は?
軽い場合は、体がだるい、めまいがする、頭が痛い、動悸がするなどの症状が出たりします。また脱水状態で尿がほとんど出ないこともあります。しかし、重症になってくると、意識がもうろうとし、けいれんを起こしたり、意識不明になったりすることがあります。この時、かなりの高熱(40.5度以上)があります。
「熱中症」と思ったら
熱中症かなと思ったら、すぐに暑い場所から逃れましょう。涼しい日陰で体を休め、水分を多く摂りましょう。この時、カフェインやアルコールは熱中症を悪化させるので、摂らないで下さい。30分たっても症状が治まらないときは、医師に相談しましょう。
熱中症はきちんと治療しないと、重症化することがあるからです。
「熱中症」にならないために
かなり暑い日や湿気の多い日には外で運動しないように、作業のある場合は、その前後、途中でしっかり水分補給してください。この時、塩分の濃度が1%くらいの飲み物(スポーツ飲料など)が理想的です。暑い日はあまり着込まず、涼しい格好をして、アルコール以外の水分を多めに摂るようにして下さい。酷暑の時(室内の温度が30度を超えるような時)はエアコンを使いましょう。熱中症かもしれないと思ったら、すぐに医療機関に相談しましょう。